売上増による銀行融資からの資金調達と交渉のポイント
売上が増加するとその分資金調達が必要となり、銀行融資を頼ることとなります。そこで、売上増加による融資を銀行がどのように審査するのか、交渉のポイントを知り、スムーズに融資を受けられる体制を作っておくことが大切です。
売上増による銀行側の審査ポイント
売り上げがあがり、仕入れ資金調達などの場合は最も審査がゆるくなります。売り上げが上がるに伴い業績の向上が見込める為、銀行側も回収の見込みが立つ為融資しやすいのです。ただし、架空上の売り上げでないかを厳重に審査される為、正常な売り上げ増加でない限りは見抜かれて融資どころか取引停止となる可能性が高くなります。
売り上げ増加による交渉のポイント
売り上げが増加したことによる資金調達というだけでは銀行は融資してくれません。売り上げが増加したことで、資金調達が必要な根拠をしっかりと提示する必要があります。そして、売り上げが増加していることにより必要な資金調達額と返済プランが妥当であれば融資してもらえる可能性は高くなります。このポイントを押さえて融資を申込むようにしましょう。
所要運転資金を申込む
売上増加に伴い、どのくらいの運転資金が必要であるかをもとめる必要があります。所要運転資金は次のように算定します。
所要運転資金の算定方法
((売掛債権回転期間 + 在庫回転期間) - 買掛債務回転期間) × 平均月商
売掛債権回転期間の算定方法
(受取手形 + 割引手形 + 裏書譲渡手形 + 売掛け金) ÷ 平均月商
在庫回転期間の算定方法
(原材料 + 仕掛品 + 商品) ÷ 平均月商
買掛債務回転期間の算定方法
(買掛金 + 支払手形) ÷ 平均月商
この計算から、売上が増加するほど所要運転資金が必要であることがわかります。まず、今現状どのくらいの所要運転資金が必要であるかを確認してから、必要なだけの資金を申込むことができれば融資をスムーズに受けることが可能となります。